2023年に茅ヶ崎市内で発生した人身事故467件のうち、自転車が関係する事故は169件で、全体の約36%を占めており、県内平均の25.6%を大幅に上回っているとこのことです(広報ちがさき2024年6月1日号 https://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/koho/paper/1057533/1058400.html)
車社会といわれている北関東ですと20%前後のこともあるようですから、自転車社会と言っても差し支えないでしょう。
交通事故事件を扱っている側からしますと、自転車対車の事故では、やはり重傷事案が多い印象です。例えば、低速下での事故であっても、車のバンパー等の固い部分に腓骨等が接触して骨折してしまったり、転倒時に膝を打って半月板損傷になったりするケースが見られます。このような事故では多くの場合、後遺障害認定の手続を経ることになります。
また、自転車側としては、想定していたよりシビアな過失割合が認定されると感じられるようです。例えば、信号機のない十字路で自転車側に一時停止規制があり、右方からの直進車とぶつかった場合、自転車側が一時停止をしていたとしても、基本的に30%の過失割合が認められてしまいます。自転車は道路交通法上「車両」とされており、歩行者ほどには保護されていないことによります。
もちろん、事故に遭わないのが一番ですが、万一、自転車で事故に遭われた場合は、過失割合や各損害項目の判断が複雑になっていくこともありますので、専門家にご相談されることをお勧めします。