ご相談・ご依頼のタイミング

交通事故に遭われた後、どのタイミングで弁護士に相談に行くのがよいのか、あるいは依頼すればいいのかという質問をよく受けます。

まず、ご相談自体は早いに越したことはないです。最近では交通事故の法律相談を無料で実施している法律事務所も多くなりましたし、弁護士費用特約に入られていれば、法律相談料の負担は生じないことがほとんどです。

早期にご相談に来ていただければ、賠償内容の概要や、通院上の留意点(健康保険・労災保険等の利用、整骨院・接骨院の利用、後遺障害申請の見通し等)、過失割合に関する見通し、想定される保険会社の対応とそれへの対処方法などなど有益なアドバイスを得られるかと思います。

実際、保険会社に治療を打ち切られた後や後遺障害申請の結果が出てから初めてご相談に来られる方のケースで、もう少し早くご相談されていれば、風向きが変わっていたかも…と思うこともあります(もちろん、最終的に保険会社から賠償額の提示がなされたタイミングでのご相談でも、ほとんどの場合有益です)。

では、ご依頼のタイミングはどうでしょうか。これについても、ご相談時に弁護士に尋ねていただければ、丁寧に説明されるかと思いますので、それを参考にしていただければいいと思います。

依頼となると弁護士費用が発生しますので、かえって赤字にならないだろうかとか、解決するまでどのくらいの時間がかかるのだろうかといった不安がおありかと思います。

もっとも、弁護士費用特約に入られている場合は、重大事故等でなければ、特約の範囲内で弁護士費用をカバーできることが多いかと思います。そのため、費用面で言えば、早期にご依頼いただくこと自体に基本的にデメリットはないかと思います。

弁護士費用特約に入られていない場合は、そもそも弁護士費用の算定方法・金額は法律事務所により差がありますので、依頼した場合の見通しを踏まえて判断する必要があります(もちろん、弁護士との相性等他の要素もあります)。

いずれにせよ、早期のご相談が大切かと思います。